2025年も残すところあとわずか。大晦日の静かな時間に、今年最大の決断だった「3,000万円の中古マンション購入」を、”俺んちのお金”視点から少し深掘りしてみたいと思います。
年収934万円。いわゆる「ハイクラス」と呼ばれる層にいると、銀行や不動産会社からは「5,000万円、6,000万円でも組めますよ」と甘い誘惑が舞い込みます。しかし、私はあえて「駅前の築26年リノベ物件」という選択をしました。
なぜ新築ではないのか? なぜ3,000万円なのか? なぜリノベ再販物件なのか?その裏側にある「資産としての検証」を、備忘録として残します。
1. 租税公課のギャップ:新築の「優遇」と中古の「実益」
不動産を買うと必ずついて回るのが「税金」です。新築マンションには固定資産税の5年間減額(認定住宅なら7年間)などの華やかな優遇措置があります。一方、中古にはそれがない。(省エネ性能向上のリフォーム等、特定の工事により1年間の減額は別)一見、新築がお得に見えます。
しかし、本質は**「課税標準額(評価額)」**にあります。 新築マンションの評価額は、販売価格の6〜7割程度と言われますが、そもそも販売価格自体が今の広島では高騰しすぎています。一方、築26年の中古物件は、建物の価値がすでに十分に償却されています。
私の購入した物件で言えば、新築時の半額近い評価額から税金が計算されます。優遇措置が終わった後の新築の固定資産税に怯えるよりも、最初から「枯れた評価額」で安定した税を払う方が、ハイクラスサラリーマンが重視すべき**「長期的なランニングコストの予測可能性」**において勝るのです。
2. ローン金利と「機会損失」の天秤
2025年、日銀の政策転換により金利先行きには不透明感が増しました。高年収層にとって、ローンは単なる借金ではなく「レバレッジ」です。
もし私が6,000万円の新築を買っていれば、毎月の返済額は倍になり、団体信用生命保険の恩恵は大きいものの、手元のキャッシュフローは確実に圧迫されます。 3,000万円に抑えることで生まれた、毎月10万円以上の「余剰金」。これを年利5〜7%を目指すインデックス投資や高配当株に回し続ける。
「住宅ローンという低金利(0.5〜1.5%程度)で資金を調達し、より高い利回りで運用する」。この差益(スプレッド)を最大化するには、住宅ローンという負債を「住むための必要最小限」に留めることが正解だと判断しました。
3. 下落率の黄金律:築26年という「底」の強さ
マンション価格の下落カーブをご存知でしょうか。 新築は「鍵を開けた瞬間に10〜20%価値が落ちる」と言われます。広告費やモデルルームの運営費、デベロッパーの利益が乗っているからです。
対して、日本のマンション価格は築20〜25年あたりで下落カーブが緩やかになり、ほぼ底を打ちます。特に、私が選んだ**「アストラムライン駅前」**という立地。 安佐南区は広島市内でも人口が安定しており、駅前の土地は有限です。2025年の基準地価を見ても、このエリアは上昇傾向にあります。
「3,000万円で買ったものが、10年後に2,500万円で売れる可能性」と、「6,000万円で買ったものが、10年後に4,000万円になる可能性」。 資産の減少幅(キャピタルロス)を最小限に抑えることは、サラリーマンが資産形成する上で最も重要な「守り」です。
4. 賃貸vs売買の最終回答
「ハイクラスなら、自由度の高い賃貸の方がいいのでは?」という議論もあります。 広島市内で、今回購入したような駅前の広々としたリノベ済み3LDKを借りようと思えば、家賃15万円は下らないでしょう。年間180万円。10年で1,800万円が消えていきます。
一方、3,000万円で購入した場合、10年後のローン残高は約2,000万円強。 もし10年後に2,500万円で売却できれば、手元にキャッシュが残ります。この**「住居費の資産化」**こそが、中古マンション投資の真骨頂です。リノベ再販物件であれば、内装の古さによる賃貸需要の低下も心配ありません。
結論:年収934万円の「余裕」をどこに使うか
高年収サラリーマンが陥りがちな罠は、**「自分の年収を、自分の生活レベルの底上げに使ってしまうこと」**です。
私は今回のマンション購入を通じて、住居という「消費」の側面を3,000万円という合理的な枠に収めました。その結果、手に入れたのは豪華なエントランスではなく、「いつでも仕事を辞められるかもしれない」という精神的自由と、複利で増え続ける投資元本です。
2026年、私はこの新しい住まいで、さらにマネーリテラシーを磨き、次なる資産の柱を構築していきます。
皆さんも、新年を迎えるにあたり、ご自身の「資産のポートフォリオ」を一度見直してみてはいかがでしょうか。

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